旧別子銅山を訪ねる


1月とは思えない陽気に誘われて、
旧別子銅山を訪ねてみました。

数日前に降り積もった雪が、
まだ多く残った登山道。
でも、急な坂や階段は無いので
遊歩道感覚で登って行けますよ。
しばらく歩くと、「東洋のマチュピチュ」と呼ばれる
古い鉱山の施設跡が姿を現し始めます。

このレンガの塀は、「小足谷接待館」。
要人の接待や、宿泊などに使われた施設です。
特徴的な、十文字の穴が開いています。
ちょっと覗いてみましょうか?

塀の中は、今では植林された杉の木が
規則正しく生えているだけ・・・・・。
この近くには、醸造所もあって年間100キロリットルも製造していたそうです。
銘柄は「ヰゲタ政宗」。別名「鬼ごろし」と呼ばれていたそうですよ。
そこからしばらく登ると、大きな階段が現れます。

この階段の手前が、小学校の跡地。
校舎の跡地らしく、細く長い平地があります。
当時、300人ほどの生徒がいたそうですよ。
そして、この階段の上が、劇場跡地です。

京都から歌舞伎役者を呼んで、数千人の観客で賑わっていたそうですよ。
今で言う「6大都市ツアー」があるとしたら
四国の別子が必ず含まれるという
景気の良い街だったのです。
今では、杉木立の間を抜ける風の音だけ・・・・
時折、枝から落ちる雪の音が響きます。

しばらく登ると、「小足谷川」を渡る橋に出ます。
谷川には、つららがたくさん出来ていて
木もれ陽に輝き、幻想的な美しさです。
ここから、銅山越まで歩けば2時間ほど。。。
まだまだ見どころが沢山あるんですが
ラッセルして登るほどの重装備では無いので
今回はこの辺で引き返しましょう。


小学校跡地辺りまで降りてきたら、
さて、いつものアウトドアコーヒーの時間ですよ。
とは言っても、今回ちょい手抜き^^
インスタントコーヒーです。

おやつの「神戸ブッセ」by風月堂。

クリームの中に、レーズンが入っていて
見た目の割に、食べごたえ十分^^
この道を、子供たちの歓声が響き、
鉱夫たちが行き交い、
商人が様々なものを売り歩き。。。。。
今は昔。
耳を澄ましても、その頃の賑やかさは聞こえて来ませんが
ここに、1万2千人もの人々が暮らしていたことに
しばし、思いをはせるのでした。

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