セルフタイマーと露出計


 

 

仕事の仲間が、ノスタルジックなカメラグッズを二つ

家で眠っているからと、持ってきてくれました。

お父上が使っていたものだそうです。

 

一つはこれ。

可愛い革のケースに入っています。

このケースだけでも値打ちがありそうですね。

 

ケースの中を見てみると、

さらにビニールのケースに入った物が出てきます。

このビニールのケースも手が込んでいて

ベロの部分には、滑り止めの加工がされている。

 

 

さて、ビニールケースから出てきたのは

ゼンマイじかけのセルフタイマー。

 

昭和30年ころまでのカメラには、

セルフタイマーが内蔵されていない物が多かった。

 

そこで、これをカメラのシャッターボタンの

レリーズ穴に取り付けて、

ネジを回して、スイッチを押すと

任意の秒時でシャッターが切れるというもの。

 

 

ところが今回の物は、ライカのシャッター形式の流れを汲む

かぶせ式シャッターのもので、

一般的な、針が出てくるタイプではありません。

 

我が家にあるカメラのなかで使えるのはあるかな?と、

探してみたら、キャノネット35デラックスが

このかぶせ式シャッターボタンでしたよ^^

 

さて、もう一つの物はこれです。

これも、良い作りの革のケースに入っています。

これは、セコニック製の露出計。

我が家にも、いろんなタイプが数個ありますが、

このタイプは、初めて入手しました。

というのも、セレン光電池式露出計なんです。

明るさに応じて、起電流が生じ、

その電流でメーターを動かし

明るさを測るというもの。

セレン電池式は、明るさと起電流の関係が正比例でなく

暗い時の精度が出にくい。。。

 

 

そこで、どうしても広い面積が必要ということで

ウラ面が全体的にセレン電池になっています。

このあと、CdSやSPDなどの

光電素子が出てきて、

小型の水銀電池の復旧に伴い

セレン電池式は衰退しました。

ほんの短い期間だけ発売されていた

セレン電池式露出計は、

使い勝手は悪いけど、希少価値はあると思います。

 

今回手に入れたものは、どちらもちょっとクセのあるもの。。。

 

カメラの発展の歴史の中で

ほんの一瞬輝いて、すぐに主役の座を降りた

不遇のシステムと言えるでしょう^^