昭和39年に発売されたオリンパス・ペンW。
Penシリーズの多様化の中、
プロ指向の広角専用機として企画されたモデルです。
販売期間が1964~1965年とわずか2年間であり
製造台数が比較的少ないモデルです。
またこのPen Wはブラック仕様のみが販売された
珍しいモデルとなっています。
Pen Wに搭載されているレンズは、
E.Zuiko 25mm F2.8で3群5枚構成です。
35mmフルサイズに換算すると
36mm相当の広角レンズとなります。
オリジナルPenが28mm(フルサイズ換算で40mm)と
準広角の画角ですので、
町中のスナップを撮るのには
Pen Wの方が使いやすいような気がします。
先にも書きましたが、このペンWは、
ブラックのみの発売でした。
ところが、このブラック塗装の品質が極めて悪く、
どのカメラも皆、塗装が禿げて真鍮の地金が出ています。
それが、今となってはノスタルジック感を高めていて
逆に人気の秘密となっているんですよ。
焦点距離25ミリという短いレンズを
ペンのボディーに組み込むには、
ビハインド用000番シャッターなどから
かなりの制限をうけますが、
これからのワイド専用カメラには
やはりF2.8くらいの明るさが要求されます。
画角62度F2.8、
ワイドレンズとしては明るい部類に入るでしょう。
発売年月:1964年(昭和39年)9月
レンズ:E.Zuiko 25mm F2.8 3群5枚
シャッター:コパル#000 B、1 / 8 ~1 / 250 秒
X接点、ドイツ型シンクロソケット
焦点調節:回転Helicoid 0.6m – 無限 目測式
ダブルクリックストップ付き
ファインダー:逆ガリレイ採光式Bright Frame 0.5倍
フィルム送り:Rear Winding、Self Cocking式
サイズ:108X68X40mm 、380g
発売価格:10000円