白石文具店の三津浜焼き


 

前々から気になっていた、「三津浜焼き」なるもの・・・・。

松山の友人が、連れて行ってくれるというのです。

 

 

いやあ、それは有難い!と、ついて行ったら

もしもし、そこは文房具屋さんですよ。

なんと!文房具屋さんの片隅に、

お好み焼き用のテーブルが1つだけ。。。。

まるで、讃岐うどんの隠れた名店みたいな感じ。

 

 

注文したのは「そば肉玉脂台付き」。

肉玉はわかるけど、脂って?台付きって?

それでは、実況中継でお送りしましょう^^

先ず、そばを炒めます。

そして、そばはソースで味付け。

 

 

 

その横で、粉をクレープのように薄く焼き始めます。

この、クレープ状のものが「台」なんですね。

台なしがあるかというと、メニューを見ると全部台付きです。

それでも、あえて台付きというのは意味があるのか無いのか?

その台の上に、先ほどのそばを乗せて、

更にその上にキャベツを大量に乗せます。

そのままサラダに使えそうなくらい繊細なキャベツですよ。

 

 

その上に肉が乗り、そして角切りの脂が乗りました。

キャベツの切り方や、この脂の切り方は

店によってまちまちだそうで、

脂の代わりに、味付けした牛すじが入る所もあるそうですよ。

この時点で、そっと聞いてみたんです。

「これは、広島風お好み焼きの流れを汲んでるんですか?」

ところが、意外なお答え。

なんと!こちらのほうが歴史があって、

どうも発祥はこの地だというのです。

 

 

元を正せば、「一銭洋食」という、子供のおやつから来ている。

よろず屋や、八百屋の、あるいは普通の家の土間で

小麦粉の生地に少量の具を混ぜて

子供のおやつに提供したのが始まり。。。

もんじゃ焼きが、子供相手の「文字焼き」から来ているという話にも

どこか、通じるものがありますね。

そういうことを踏まえて考えると、

この、文房具屋の片隅で食べる、三津浜焼きは

シチュエーションからして、純正だと言えるんじゃないでしょうか?

「もしかして、ソースは企業秘密ですか?」

と、聞いてみると、

「まあ、そういうことですね」

私の観察では、焼きあがるまでに

最低2種類のソースが使われました。

さらさら系と、ネットリ系。

 

 

あらかじめソースが塗られた大きな皿に

焼き上がりを乗せてくれて

熱々をその場で頂きます。

ハフハフと口に運ぶと、ソースから発せられる酸の蒸気が

喉を刺激して、咽せそうになる。。。

ソースの中に、あの脂の旨味が溶けて

濃厚な味わいになってます。

 

店の前を、伊予鉄の電車が梅津寺へ向けて通り過ぎる。

ガタンガタンという音を聞きながら、

文房具屋の片隅で食べる、三津浜焼き。。。

昭和にタイムスリップしたような、

郷愁に包まれる、優しい場所でした。

リピーター確定!

さあ、次はいつ行こう?(笑)

 

良い所を教えて頂いて、ありがとうございましたm(_ _)m

 


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