友人が、はるばる軽井沢から、
古いカメラを持って来てくれました。
なんとも有難い!
それは「オリンパスエース」というカメラ。
昭和33年(1958年)発売のカメラですよ。
一見した感じ、ごく普通の35mmカメラ。
まだ、セレン電池のEE化が始まる前で、
まさに、マニュアル時代の最後の機種です。
測光装置が無いので、ボディーの作りは至ってシンプル。
しかし、このカメラ、レンズにとんでもない
秘密を持っているんですよ。
実はこのカメラ、ビハインドレンズシャッターの
前にある、いわゆる前玉が交換できるのです。
一眼レフなどのような、
フォーカルプレンシャッターなら
レンズ交換の仕組みは簡単ですが、
前玉だけ交換するというのは、
なかなか難しいものなのです。
例えば、ピント合わせの動きを
ファインダーまでリンクしたり、
絞りをシャッターの動きに合わせて
作動させなければならない。
それを可能にしたのが、COPAL社が
オリンパスと共に開発した、SVというレンズシャッター。
シャッターの仕組みプラス、
レンズを交換したときにしっかりリンクするため、
バヨネットが組み込まれています。
今回頂いたカメラも、交換レンズが付いています。
35mm f:2.8と45mm f:2.8。
つまり、準広角と標準レンズ。
家族写真を撮るならば、ちょうど欲しいレンズ。
この時代、家族の記念撮影で活躍したのでしょうね。