我が家にあるカメラの中で、一番古いのがこれ。
昭和22年に作られたカメラです。
メーカーは、「小西六写真工業」。後のコニカですね。
カメラの名前は「パールⅡ型」
この形のカメラを総称して「スプリングカメラ」と呼びます。
通常は、このように折りたたんで携帯します。
アクセサリーシューの横にあるボタンを押すと、
スプリングの力で前蓋が開き、
上の写真のようにスタンバイ状態になるのです。
レンズはヘキサー75mm。f=4.5。
フィルムは120mmの、通称ブローニー判を使用します。
シャッター速度は、バルブと1秒から1/500秒。
絞りは4.5~22までとなっています。
ちょっと読みづらいですが、ボディー側面に、
「MADE IN OCCUPIDE JAPAN」と書かれています。
つまり、占領下の日本で作られたという意味です。
一昨日、天皇陵陛下や安倍総理も出席して、
「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」というのが
憲政記念館で開かれました。
サンフランシスコ条約発効をもって、
日本に主権が戻ってきたわけですが、
終戦からそれまでの7年間、あらゆる工業製品には、
この”OCCUPIDE JAPAN”の文字が刻まれていたわけです。
その後、れっきとした「MADE IN JAPAN」が、
日本を世界の冠たる工業国にに発展させたわけです。
しかしその後、コニカは2003年にミノルタを吸収し、
コニカミノルタとなりますが、
2006年には、カメラ部門をソニーに譲り、
カメラ事業の幕を閉じることになってしまいます。
今、日本のメーカーから出ているあらゆるカメラを見ても、
MADE IN JAPANの文字がないのが、残念で仕方ありません。