「ノスタルジックカメラ」カテゴリーアーカイブ

ニコマートFt-n


 

久しぶりにノスタルジックカメラ紹介。

今回ご紹介するのは、ニコマートFT-n

 

実はこれ、私が高校生の時、

修学旅行に持って行きたくて、

土木作業のアルバイトをして買ったもの。

 

その当時、ニコンFという名機がありましたが、

学生にはとても手の届かないもの。

 

 

 

それでも、一眼レフが欲しくて、

エントリークラスの、この機種を選択しました。

 

測光は中央部重点測光。

絞り込み測光機能も備えていました。

 

シャッターは、サードパーティー製の

コパルスクエアという縦走りのシャッター。

短辺方向にシャッター幕を走らせることで、

高速シャッターが使え、1000分の1を実現。

当時の高級機と同等のパフォーマンスです。

 

 

持った状態で右肩の部分にある

巻き戻しノブが折れてしまってます。

 

ある時、フイルムを入れ替え中に、

うっかり落としそうになって、

ぽっきり折れてしまった。

それからは、巻き戻しは暗室で作業。

 

そのうち、ニコマートELやニコンEMなどを手に入れ、

ニコマートFT-nは出番が少なくなってしまいました。

 

そうは言っても、このカメラは、私のカメラライフの中では、

一番フィルムを費やしたものなので、とても愛着があります。

 

アイピースに取り付けた、アクセサリーシューは、

接点の無い、ただのホルダー。

こんなオプション品も、小遣いを貯めて

取り付けるのが楽しみで楽しみで・・・。(笑)

 

 

 

質実剛健そのもののボディー。

手に、ずっしりとくる重量感。

メカを操る喜びを与えてくれる、

青春の思い出の一台でありますの事よ。

 

 

 

 


キャノン・デミ (CANON Demi)


 

 

またまた、新しいコレクションが増えました。

「キャノン デミ」 ですよ。

昭和38年発売のカメラです。

 

聞いて驚くなかれ!

蚤の市で100円でゲットしました。

 

道の駅「豊浜」で土日、祭日に開かれている

「日野ら市」の中で見つけました。

 

 

JAM_0195

裏ぶたを開けて、フィルム室を見たら、

案の定、遮光材のモルトがとろけています。

 

この時代の物は、ここが弱点で、大体モルトが

ベトベトになっています。

 

そこを突いたら、100円で良いよ!って・・・・^^

 

このモルトは、アルコールなどできれいにふき取って、

代わりに、35mmフィルムのパトローネからはぎ取った

ビロードのような遮光材を張り付けて修復できます。

 

JAM_0197

 

さて、その他の状態をチェックしてみましょう。

 

このカメラのレンズは、3群5枚構成の

28mm、F=2.8。

デミの名が表す通り、このカメラはハーフサイズ。

28mmレンズは、ほぼ標準と言えます。

 

 

 

 

JAM_0208

レンズの左上には、セレン電池があります。

ここで光を感じて、上部のメーターの針を振ります。

 

それを、レンズ外周のシャッター速度リングで追従し、

適正露出にセットします。

 

 

JAM_0201

Demiのロゴの上が、露出計の指針窓。

こういうロゴも、良い味出してますね。

 

ボディーは、滑らかに造られています。

内部はアルミダイキャストで

精度高く、丈夫に作られています。

 

外側は、それを包み込むようなモナカ構造になっています。

 

 

JAM_0203

背面には、ファインダー窓が見えます。

ケブラー式実像ファインダーで、

小さな覗き窓ですが、くっきり見えるようになっています。

 

接眼レンズと、対物レンズの間には

正像にするためのプリズムが内蔵され

くっきりと見える高級ファインダーです。

 

 

 

JAM_0205

我が家にある、もう一台のデミと並べてみました。

今回のほうがちょっと古い。

 

こういう進化の様子を見ていくのも

ノスタルジックカメラの楽しみの一つです。

 

それにしても100円とは!

 

 


ライカが我が家にやってきた。


 

 

いつしか我が家には、ノスタルジックカメラが

数十台集まったのですが、

なんと!この度初めてライカが加わりましたよ。

 

JAM_4805

と言っても、近代的なノスタルジックカメラ。

PanasonicのLUMIX、DMC-LC33。

そうです、一応デジカメなのですよ。

 

どこがライカなのかというと、レンズがそうなのです。

バリオエルマリットという、ズームレンズです。

 

 

JAM_4813

数年前のデジカメなので、モニターはこんなに小さい。

電池は単3電池2本。

それでも、そこそこの機能は備わっています。

 

しかし、困ったこともありましたよ。

 

JAM_4811

というのも、2G以上のSDカードを認識しない。

今どき、2G以下のSDカードって

家電屋さんには置いてません。

 

ネットで取り寄せようかと思っていた所、

ふと思いついたのが、ふるーい携帯電話。

 

スロットを開けてみたら、なんと16Mという、

化石のようなカードが出てきました。

 

さて、カードも認識されたので

ライカの威力を確認してみましょう。

 

P1010197

ホワイトバエランスをオートにして、

蛍光灯の明かりで黄色い花を撮ってみる。

 

細かな描写はできていますね。

 

しかし、かなり電球色に近い。

 

P1010199

白い壁を背景にすると、

標準的な色合いになりました。

同じ条件でも、ホワイトバランスにはばらつきがあります。

 

ISO感度設定が50からあるので、

ノイズの少ない写真が撮れます。

 

 

P1010201

コントラストはどうでしょう。

シルバーの部分と、黒革の部分が混在していますが

黒つぶれや、白飛びのない

緻密な描写ができていますね。

 

しかし、イマドキのスマートフォンには

もうすでに追い越されている^^

 

まあ、クセを上手く使えば、

ライカの描写を楽しめるかもね。

今度は、人物や風景で試写してみましょう。

しばらく楽しめそうです。。。

 

 


中間リングという虫眼鏡。


 

さて、昨日の中間リングの話のつづき。

実は、Nikon用も持っているのです。

 

中間リングというと、昔は高価だった。

とても、アマチュアカメラマンには手が出ない。

 

 

JAM_3472

それが、プラスチック成型技術が向上し、

ずいぶん安く、手に入るようになりました。

 

質感的には、金属製のシャープさが無く、

かなり残念な手触りになってしまったけど・・・。

 

およそ、3分の一の値段ですよ。

 

 

 

JAM_3474

そもそも、中間リングってなんですか?

 

それは、カメラとレンズの中間に入れる、

リング状のアダプタです。

 

ただのリングであって、

そこにレンズは入っていません。

 

我が家にあるのは、36mm、20mm、

そして、12mmの三種類。

 

JAM_3473

マウント部には、シグナル接点が備わっていて、

レンズとカメラの信号のやり取りができます。

 

したがって、オートフォーカスも利きますよ。

 

このリングを挟むことによって、

撮影倍率が上がるのです。

 

JAM_3479

つまり、マクロ写真が撮れる。

ちょうど、虫眼鏡を覗いたように・・・。

 

リングの厚みが厚いほど、

倍率が上がります。

 

三枚のリングを、いろいろ組み合わせたり、

一枚だけ使ったりして、

好みの倍率をチョイスするわけです。

 

JAM_3488

例えば、このノースボールを撮ってみましょう。

 

普通に、近づいて撮ったらこんな感じ。

 

 

JAM_3481

20mmのリングを挟んで撮ったら

このくらい拡大できます。

 

 

JAM_3480

さらに、全部のリングを挟んでみたら、

こんな写真になりました。

 

まあ、拡大すりゃ良いというものではないですが、

理科の実験観察みたいで面白いでしょ^^

 

 

 

 


アサヒフレックス用接写リング。


 

 

元箱入りの、アサヒフレックス用接写リング。

なかなかレアな逸品ではないでしょうか?

 

 

 

箱は、表面がベルベッドのような加工で、

高級感が漂っています。

 

文字は、金色の型押しで、

新品の時は、さぞ美しかったと思われます。

 

 

 

 

蓋を開けると、4つのサイズの接写リングが

綺麗に収まっています。

 

そもそも、接写リングと言うのは何でしょう?

 

これは、カメラとレンズの間に挟むことによって、

ピントの合う距離をググッと縮めて、

被写体をググッと大きく映すというものです。

 

間に挟むリングの厚みによって、

その効果がググっと変わります。

 

 

 

厚みが厚いほど、大きく映すことが出来るので、

色々な組み合わせで、好みの拡大率を選べます。

 

本来なら、ここで作例をお見せしたいところなのですが、

実は、この接写リングが

使えるカメラを持ち合わせていない。

 

このリングのネジ径は、37mm。

アサヒフレックス専用なのです。

 

 

 

 

アサヒフレックスのあとから出てくる、

プラクチカマウントは42mm。

 

そのサイズなら、フジカやペンタックスなど

いくつか持っているのですが、

37mmは持っていないのであります。

 

さて、アサヒフレックスを手に入れるべきなのか?

この、宝の持ち腐れを処分するべきか?

 

悩みどころなのであります。

 

 

 


RICOH FF-1


 

昨日ご紹介したチノンベラミと、

同時期に発売された超小型カメラ、リコーのFF-1。

 

 

JAM_9946

 

 

このカメラは、1978年に発売されました。

35mmフィルムを使うカメラです。

 

ドイツのメーカーから、ローライ35という、

超コンパクトなカメラが発売されて、

一気に、コンパクトカメラブームがやって来ました。

 

各社から、コンパクトカメラが発売されましたが、

それらはどれも、ハーフサイズカメラより小さいほどです。

 

 

JAM_9947

このリコーFF-1も、今のコンデジくらいの大きさ。

108 X 66 X 40。225gです。

 

前面カバーを閉じた状態では

突起物がなく、ポケットにすっぽり収まります。

 

前面カバーを開けると、それに連動して、

レンズがスライドして出てくる仕組み。

 

その機構は、今でも小気味良く作動しますよ。

 

JAM_9949

 

シャッターは、センサーシャッターで、

軽いタッチで動作します。

 

Cd-Sを用いた、プログラムシャッターで

EV2~17(ISO100)。

 

レンズは、35mm、f=2.8。

 

JAM_9952

 

材質は、ほとんどがプラスチックですが、

意外と安っぽさはない。

面取りや、シボ加工の精度が高いからでしょうね。

 

小さいけれど、写りの良い、

なかなかの銘機です。

 

 

 

 

 

 

 


チノン・べラミ


 

1981年に発売された超コンパクトカメラ。

超コンパクトですが、35mmフルサイズです。

 

ボディー前面が、レンズカバーになっています。

通常、レンズは扉の内側に隠れています。

 

当時、この馬車の絵に対し、好みが分れ、

主にカメラ通には不評で、

大衆向けと位置付けられました。

 

しかし、写りはプロもビックリで、

今では、この馬車の絵もノスタルジックと

プラスに評されています。

 

フィルム巻き上げレバーが、

扉の開閉レバーを兼ねていて、

クイッと手前へ引くと、観音扉が開いて、

レンズが飛び出しスタンバイ状態になります。

 

 

 

表面からは見えませんが、

レンズは内部で蛇腹になっていて、

その蛇腹は子羊の皮が使われています。

 

ローライ35から始まった、35mmのコンパクト競争で

ハーフサイズカメラより小型がどんどん出てきた。

 

そんな中でも、一番小さい部類に入るカメラです。

 

露出制御は、CdSを使用するプログラムAE。

絞り羽根を兼用するビハインドシャッターで

レンズは、35mmf=2.8のテッサータイプ。

距離合わせは目測式です。

 

 

ボディー全体が気持ち良いアールに包まれ、

手触りがとても良い。

 

男の手には、ちょっと小さすぎですが、

精密機械を操っている感はかなりウキウキ。

 

レンズ収納時は、突起物が無いので、

ポケットにもすっぽり収まり、

山用のカメラとしてかなり重宝しました。

 

 


オリンパス・エース


 

久しぶりに、フィルムカメラにフィルムを入れてみた。

数十台もノスタルジックカメラがあるので、

悩んで悩んで、今回チョイスしたのがこのカメラ。

 

 

 

それは「オリンパスエース」というカメラ。

昭和33年(1958年)発売のカメラですよ。

 

一見した感じ、ごく普通の35mmカメラ。

まだ、セレン電池のEE化が始まる前で、

まさに、マニュアル時代の最後の機種です。

 

測光装置が無いので、ボディーの作りは至ってシンプル。

しかし、このカメラ、レンズにとんでもない

秘密を持っているんですよ。

 

 

実はこのカメラ、ビハインドレンズシャッターの

前にある、いわゆる前玉が交換できるのです。

 

一眼レフなどのような、

フォーカルプレンシャッターなら

レンズ交換の仕組みは簡単ですが、

前玉だけ交換するというのは、

なかなか難しいものなのです。

 

 

 

例えば、ピント合わせの動きを

ファインダーまでリンクしたり、

絞りをシャッターの動きに合わせて

作動させなければならない。

 

それを可能にしたのが、COPAL社が

オリンパスと共に開発した、SVというレンズシャッター。

 

シャッターの仕組みプラス、

レンズを交換したときにしっかりリンクするため、

バヨネットが組み込まれています。

 

 

 

 

今回頂いたカメラも、交換レンズが付いています。

35mm f:2.8と45mm f:2.8。

つまり、準広角と標準レンズ。

 

家族写真を撮るならば、ちょうど欲しいレンズ。

この時代、家族の記念撮影で活躍したのでしょうね。

 


ヘビーデューティーカメラ、Welmy-35 M-3


 

昭和31年に発売されたカメラです。

大成光機というメーカーの製品です。

 

 

海外では、カリマー社という合弁会社が

カリマー35という名前で販売していました。

レンズはTerionon  45mm。

シャッタースピードはバルブと、1/5~1/500。

絞りは3.5~16。

スペックは標準的ですが、

無骨なスタイルが、男心をくすぐります。

カメラ女子には似合わないかも・・・(笑)

 

 

ローレット加工に、異常なほどこだわっていて

その仕上がりはなかなかのものです。

中でも特徴的なのが、

レンズの右横に付いている歯車。

 

 

この歯車を右手の人差指で回すと、前玉が回転します。

その回転が、二重像合致式距離計に連動していて

ピント合わせが出来る仕組みです。

 

 

レンズ周りの、絞り環やシャッターリングも

フィルム巻き戻しノブも、

大げさなほどローレット加工されていて

そのキラキラ感がたまらない^^

 

発売当時の価格が7800円。

品質から言うと格安です。

とは言っても、当時の大卒初任給が5600円。

今ならフラッグシップのデジタル一眼くらいのお値段ですよ。

 

 


スターウォーズカメラ、CannonA-1


 

 

我が家には、懐かしきノスタルジックカメラが、

約70台あるんですが、

その大半は、戴き物です。

 

JAM_1507

 

そしてまた、知り合いからこんなカメラを頂きました。

 

Canon A-1というカメラ。

もちろんフィルムカメラですよ。

 

JAM_1505

オートフォーカスシステムを搭載する、

Tシリーズに移る直前のカメラで、

ノスタルジックなスタイルをとどめる、

最終型と言えるカメラです。

 

JAM_1517

レンズは、FDマウントです。

 

この後、EOSシリーズに変遷して、

レンズもEFマウントに変わってしまいます。

 

旧式のFDマウントでは、

最終型の1眼レフと言えます。

 

JAM_1522

形はノスタルジックですが、内容はその当時最新の技術が

ふんだんに盛り込まれています。

 

撮影モードは、シャッタースピード優先AE・絞り優先AE・

プログラムAE・ストロボAE・絞込み実絞りAE・

さらに手動撮影の6モード備えていますよ。

 

セルフタイマーも、10秒と2秒が選択できます。

 

JAM_1524

ASA感度設定メモリを見ると、

最高12800まで刻まれています。

 

そんな高感度フィルムがあったんですね。

 

 

JAM_1527

シャッターの駆動や、測光は全て電子式で、

電池が切れたらただの箱。

マニュアル撮影すら出来ないのが欠点です。

 

今のデジカメでは、それが当たり前ですが、

この当時は、電池に全て頼ることに、

かなり違和感があったようですよ。

 

そんな、風潮を跳ね返すために

世に出した広告がこれ!

 

全画面キャプチャ 20160106 193805

なんと!今話題のスターウォーズを髣髴とさせる広告。

最初のスターウォーズが公開されたのが1977年。

 

CanonA-1が発売されたのが1978年。

 

今なら、これはパクリだと大騒ぎになっているかもね(笑)

 

そして間もなく、エピソード9とも言える、

スカイウォーカーの夜明けが間もなく上映開始です。