先日、「ギャラリー瑞来」へお伺いして、
実はそのあと、アトリエにもお邪魔したんですよ。
そのスペースに入って、とにかくびっくり!
確か、油絵作家さんのはずが、
こんな造形芸術もなさるのかと!
天井の無い、屋根の骨組みから、
巨大なモビールが、部屋中に広がっているのです。
モビールと言っても、風に揺らぐではなく、
絶妙なバランスを保って、微動だにしないモビールです。
実はこれ、坂田先生オリジナルの、
オーディオシステムなんです。
説明を聞かなければ、キネティックアートにしか見えない。
その巨大なモビールシステムの中に、
プレーヤーと、アンプが組み込まれている。
そして、それの機器は宙に浮いているのです。
スピーカーも、吊られてはないにしろ、
様々なスペーサーを介して、
30cmほど床から離れています。
究極の音質を求めるうちに、
このようなスタイルになったんだそうですよ。
チェロだったか、ヴィオラだったかの
低音の弦楽器の楽曲を聞かせていただきました。
まさに、そこに楽器があるような・・・
運指の弦をこする音までがリアルに再現されています。
アンプや、スピーカーなどの機器だけではなく、
それらをつなぐ、ケーブルも宙に浮いています。
ケーブルからの共振も排除するためだそうです。
究極のオーディオシステムを追求した結果、
そこに出現したものは、これこそ、
究極のインスタレーションではないでしょうか?
もう一度出直して、コルトレーンのLPを持参して、
ハンモックで揺られながら、
聴き入ってみたいなあと、思ったりしました。