「ノスタルジックカメラ」カテゴリーアーカイブ

コニカ Ⅰ型


 

先日の「ジャジャわん祭り&じく」の時。

 

わざわざ今治から友人が、

古いカメラを持って来てくれたのです。

 

このカメラは「コニカⅠ型」

戦後、初めて作られた国産カメラです。

 

何度か、マイナーチェンジがあったのですが、

本機はⅡ型に移行する直前の最終型です。

 

初期のものは、底面に

「made in  occupiedJapan」の刻印がありますが、

これは、「made in Japan」です。

 

 

 

初期のレンズはf=3.5でしたが、

本機はf=2.8が付いている。

しかも、HexerではなくHexanonが付いている。

 

したがって、かなり新しいのかと思いきや、

距離計目盛りはフィート表示。

 

新旧の基準が入り混じっているので

あるいはレア物かもしれません。

 

 

レンズは沈胴式と言って、普段は短く収め、

使用時は、引き出して固定するシステム。

 

50mmの焦点距離で、若干長くなるレンズが、

携行時はコンパクトになるというわけです。

 

 

ファインダーの右側にあるボタンが、

巻き止め解除ボタン。

 

このボタンを押してから、フィルムを巻き上げます。

 

フィルム巻き上げと、シャッター機構は、

全くシンクロしていないので、

巻き上げなくても、どんどんシャッターが切れて、

うっかり多重露出してしまいます。

 

お見事と言いたいくらい、絶妙なバランス。

素晴らしいデザインですね。

 

またまたコレクションが増えて、

ニヤニヤが止まらない、春の夜でございます。

 

こまちくん!ありがとう!!


ノスタルジックカメラブック


 

 

古いカメラを、集めるでもなく集めていると、

時折、カメラ関係の古~い本が手に入ることもあります。

その中でも、特に古い本をご紹介しましょう。

 

 

「ライカ判カメラ(ライカの使い方)」という本です。

ライカといえば、カメラの中では銘機中の銘機。

マニアにとっては、堪らないアイテムです。

しかし、私のコレクションにライカはありません。

ごく普通の、庶民的なカメラばかり。。。。

それでも、憧れのライカについての本となると

持つ喜びが少なからず有るんですよねぇ。

 

最終ページを見てみると、

昭和25年の本で、当時の販売価格が200円となっています。

今の物価に直すと、幾らほどの値段でしょう?

きっと数千円の価値になるんじゃないでしょうか?

ライカの使い方以外に、

いわゆるライカ判カメラのことも書かれています。

ライカ判というのは、35mmフィルムを使うカメラのこと。

デジカメ一色になるまで、

ごく普通に使われていたフィルムのサイズです。

ライカが、このサイズのフィルムを使い始め

その後、世界標準になったわけです。

 

何機種かの代表的ライカ判カメラが紹介されています。

その中に、我が家のコレクションにあるカメラも

載っていますよ。

 

それは「ミノルタ・メモ」という、

ベークライト製のカメラです。

 

昭和25年の本に掲載されているということは

当然、それ以前のカメラということ。。。。

それもそのはず、

この「ミノルタ・メモ」のボディー下部には

「Made in Occupied Japan 」の刻印があります。

つまり、「占領下の日本製」という米軍管理下の製品なのです。

 

古い技術本には、イラストが描かれていますが

これがまた、面白い。

いやいや、このシンボリックな絵画は、

ある意味、現代のアイコン美術に通ずるような気がします(笑)


Canon A-1


 

 

我が家には、懐かしきノスタルジックカメラが、

約70台あるんですが、

その大半は、戴き物です。

 

JAM_1507

 

そしてまた、知り合いからこんなカメラを頂きました。

 

Canon A-1というカメラ。

もちろんフィルムカメラですよ。

 

JAM_1505

オートフォーカスシステムを搭載する、

Tシリーズに移る直前のカメラで、

ノスタルジックなスタイルをとどめる、

最終型と言えるカメラです。

 

JAM_1517

レンズは、FDマウントです。

 

この後、EOSシリーズに変遷して、

レンズもEFマウントに変わってしまいます。

 

旧式のFDマウントでは、

最終型の1眼レフと言えます。

 

JAM_1522

形はノスタルジックですが、内容はその当時最新の技術が

ふんだんに盛り込まれています。

 

撮影モードは、シャッタースピード優先AE・絞り優先AE・

プログラムAE・ストロボAE・絞込み実絞りAE・

さらに手動撮影の6モード備えていますよ。

 

セルフタイマーも、10秒と2秒が選択できます。

 

JAM_1524

ASA感度設定メモリを見ると、

最高12800まで刻まれています。

 

そんな高感度フィルムがあったんですね。

 

 

JAM_1527

シャッターの駆動や、測光は全て電子式で、

電池が切れたらただの箱。

マニュアル撮影すら出来ないのが欠点です。

 

今のデジカメでは、それが当たり前ですが、

この当時は、電池に全て頼ることに、

かなり違和感があったようですよ。

 

そんな、風潮を跳ね返すために

世に出した広告がこれ!

 

全画面キャプチャ 20160106 193805

なんと!今話題のスターウォーズを髣髴とさせる広告。

最初のスターウォーズ、エピソード4が公開されたのが1977年。

 

CanonA-1が発売されたのが1978年。

 

今なら、これはパクリだと大騒ぎになっているかもね(笑)

 

 

 


スーパータクマー、135mm f=3.5


 

スーパータクマーというのは、

アサヒペンタックスのレンズ名称です。

 

明治時代の有名な写真家、「梶原琢磨」という人物が

その名の由来だそうですよ。

 

JAM_2499

 

今日ご紹介するのは、135mmf=3.5。

先日、岐阜出張中に仕事仲間から譲り受けた貴重品です。

 

美しい純正の革ケースに収まっています。

このケースの中に、フードと共に

隙間なくきっちり収まっている様子は

物創りの職人の技を感じます。

 

 

JAM_2500

このシリーズのレンズはまだ

マルチコーティングになってないので

表面は薄紫色の反射が見えるだけ。

虹色に反射する 最近のレンズを見慣れているので

いかにもガラスの玉っぽくて、新鮮ですよ。

 

また、このレンズキャップが良く出来ていて

最近の軟質プラスチック製じゃなく、

あるいは、バネで内側から突っ張るタイプでもなく、

硬質プラスチックの、工作精度だけでかっちりハマります。

 

閉める時に感じる、茶筒のような空気の抵抗が

妙に気持ちいいんですよ^^

 

JAM_2501

 

取り付けマウントは、42mmのネジ式です。

この当時、海外輸出がメイン市場だったので

海外で多く採用されていた、

この42mmネジ式を採用したんですね。

 

しかし、それはカメラとの信号のやり取りをする上では

何かと不都合が多く、Kマウントへと移行していきます。

 

 

JAM_2504

 

さて、カメラに取り付けてみましょう。

カメラとレンズのバランスが絶妙ですね。

 

カメラにフィルムも入れましたので、

さあ、近いうちに撮影に出かけますよ。

 

どんな描写が見られるのか、今から楽しみです^^

 

 


ロードというカメラ。


 

経済高度成長期の真っ只中、

カメラ業界はライカ型35mmカメラが乱立し、

雨後の筍のような状態でした。

そんな中、中堅クラスのレンズシャッターカメラとして

Lordは、1955年に発売されました。

 

レンズ:HIGHKOR 40mm/F2.8

サイズ:115×78×57mm

シャッター速度:B・1~1/500秒

重量:約610g

距離計連動式、フルマニュアルカメラ。

岡谷光学機械株式会社製。

SEIKOSHA-MXシャッターを搭載。

 

 

日本より、欧米で多く売れたカメラです。

従って、距離表示はフィートですよ。

最近のカメラに見慣れてしまうと、

こんな数字だらけのレンズが、

逆に新鮮で、かっこよく見えたりして・・・^^

このカメラは、多くのギミックが隠されていて

マニア心をくすぐりますよ。

 

 

例えば、この巻き戻しノブ。

撮影し終わったフィルムを巻き取るんですが、

ちょっと小さすぎると思いませんか?

実はこれ、引っ張り出すようになっていて・・・・

 

 

引っ張り出したシャフトが

クランクに変身するんです。

これなら楽に巻き戻せますね。

 

 

このシャッターボタン。

最下部に赤いラインが入っています。

フィルムが巻き上げられて、スタンバイ状態の時は

この赤いラインが出ています。

シャッターを切った直後は

沈み込んで、赤いラインは見えないようになっています。

 

 

さらに、今では考えられないようなギミック。

底にあるシャフトを引き出すと、

フィルムカッターがスライドして、

フィルムを切断することが出来ます。

フィルムの途中でカットして、暗室で現像して

残りのフィルムはそのまま使うのです。

何百枚も連続して撮影できる、現在のデジカメでは考えられませんが、

フィルム時代は36枚でさえ、一度に使い切らなかったんですね。

 

 

ファインダーを覗いて、部屋の景色を見るだけで

レトロな空気を感じられて、

秋の夜長に、弄ぶには丁度いいカメラです。

 

 

 


コダック・オートグラフィック3A


 

 

我が家に数あるカメラの中で、

こいつが一番大きなカメラです。

 

JAM_9716

 

 

その名は、No. 3A Autographic Kodak Junior 。

もう、フィルムが無くて実用にはなりません。

 

しかし、マニアは自分でフィルムを装填して

もちろん、自分で現像して、

現役として使っている人もいるそうです。

 

 

どのくらい大きいかというと・・・・。

 

JAM_9723

 

ニコンのミラーレス一眼カメラ、

V1と並べるとこんな感じ。

 

大きさが良くわかるでしょう。

 

撮影するフィルムのサイズが 3 1/4 x 5 1/2 インチ。

つまりハガキほどもある大きさなんですよ。

 

 

JAM_9718

 

 

オートグラフィックという名前ですが、

何がオートかというと、ピント合わせが、

蛇腹のスライドと連動する覗き窓でできる、

というだけのもの。。。

 

あとはもちろん全て手動です。

 

 

JAM_9719

 

 

年数は経っていますが、黒塗りがまるで漆のようだったり、

目盛り類の真鍮色の味わいといい、

見ていて飽きのこないスタイルです。

 

ジャバラの中に、コンデジがすっぽりはまりそうなので、

一度、このレンズでデジタル写真を撮ってみたいです^^

 

 


リトルニコンと言うカメラ。


 

1979年発売のノスタルジックカメラです。

 

 

このカメラは、ドイツのケルンで購入しました。

仕事でオランダへ行った時、

休日のドライブで、ケルンまで行ったんですよ。

ケルンと言えば、カメラの世界では「メッカ」のようなところ。。。

 

 

ライン河畔のメッセ都市ケルンで毎年開催されている

「フォトキナ ワールド・オブ・イメージング」は、

写真・イメージング分野における世界最大の見本市です。

そんな街ですから、

ケルンの大聖堂の周辺にも、

カメラにまつわる、お店がいっぱい立ち並んでいるというわけ。。

その中の、中古カメラ店で

パンケーキの50mm、F1.8レンズに惹かれ

自分へのお土産として、購入した次第です。

 

 

日本仕様と違うのは、

バッテリーチェックのこのボタンが青色なところだけ。

このボタンの色だけが、輸出仕様の証しです。

機能は、日本仕様と全く同じです。

露出制御は絞り優先。

シャッター速度は1秒~1/1000秒。

シンクロ時は1/90秒に固定です。

 

 

Nikonの1眼レフの中では、もっともコンパクトなカメラですよ。

デザインはジウジアーロ。

117クーペと同じです^^

オプションで、オートワインダーも出ていた

システマチックなカメラです。


ミノルタ・メモというカメラ。


 

我が家にあるカメラの中で二番目に古いもの。

戦後間もない頃の製品で、底面には

「MADE IN OCCUPIED JAPAN」の刻印があります。

 

つまり、占領下の日本製ですよと言う意味。

まだ、サンフランシスコ講和条約が発効していない時代です。

 

そんな時代とは思えない、洒落たデザイン。

今でも十分通用するようなスタイルです。

 

カメラの名前は「MINOLTA-MEMO」

シャッターは、バルブと25分の1、50分の1、

そして100分の1。

絞りは4.5~16。

焦点距離は50mm。

35mmのフィルムを使うので、今でも現役ですよ。

 

 

 

 

このカメラには、ベークライト製の

このようなレンズキャップが付属しています。

 

 

キャップを取り外すと、

2分割できるようになっています。

 

そして、外側の方をひっくり返して、

レンズに取り付けると・・・

 

なんと、このようにレンズフードになるんです。

なかなか素敵なアイデアでしょう?

そして、この姿がまたかっこいい^^

 

寒い夜は、こたつに入って、

ノスタルジックカメラを愛でるのが、

至福の時間なのであります^^

 

 


一眼レフ型キーリング


 

 

ゴムで出来た、小さな一眼レフです。

もちろんカメラの機能はありません。

 

 

小さいなりに、カメラらしさを忠実に再現してますね。

特定の機種を、模している訳では無いようですが、

左肩の赤いマークは、ソニーのαシリーズでしょうか?

 

 

スマートフォンの上に乗せたら、

その小ささが良くわかるでしょう?

キーリングが大きく見えますね。

小さいけれど、ずっしり重いんですよ。

実は、電池を内蔵しています。

 

 

胴鏡を回転すると、

LEDライトが点灯する仕組みです。

キーホールを照らすのに、使えそうでしょう?

カメラフリークの心理を突いた、なかなかの逸品です。

ついついやられてしまいました。


セルフタイマーと露出計


 

 

仕事の仲間が、ノスタルジックなカメラグッズを二つ

家で眠っているからと、持ってきてくれました。

お父上が使っていたものだそうです。

 

一つはこれ。

可愛い革のケースに入っています。

このケースだけでも値打ちがありそうですね。

 

ケースの中を見てみると、

さらにビニールのケースに入った物が出てきます。

このビニールのケースも手が込んでいて

ベロの部分には、滑り止めの加工がされている。

 

 

さて、ビニールケースから出てきたのは

ゼンマイじかけのセルフタイマー。

 

昭和30年ころまでのカメラには、

セルフタイマーが内蔵されていない物が多かった。

 

そこで、これをカメラのシャッターボタンの

レリーズ穴に取り付けて、

ネジを回して、スイッチを押すと

任意の秒時でシャッターが切れるというもの。

 

 

ところが今回の物は、ライカのシャッター形式の流れを汲む

かぶせ式シャッターのもので、

一般的な、針が出てくるタイプではありません。

 

我が家にあるカメラのなかで使えるのはあるかな?と、

探してみたら、キャノネット35デラックスが

このかぶせ式シャッターボタンでしたよ^^

 

さて、もう一つの物はこれです。

これも、良い作りの革のケースに入っています。

これは、セコニック製の露出計。

我が家にも、いろんなタイプが数個ありますが、

このタイプは、初めて入手しました。

というのも、セレン光電池式露出計なんです。

明るさに応じて、起電流が生じ、

その電流でメーターを動かし

明るさを測るというもの。

セレン電池式は、明るさと起電流の関係が正比例でなく

暗い時の精度が出にくい。。。

 

 

そこで、どうしても広い面積が必要ということで

ウラ面が全体的にセレン電池になっています。

このあと、CdSやSPDなどの

光電素子が出てきて、

小型の水銀電池の復旧に伴い

セレン電池式は衰退しました。

ほんの短い期間だけ発売されていた

セレン電池式露出計は、

使い勝手は悪いけど、希少価値はあると思います。

 

今回手に入れたものは、どちらもちょっとクセのあるもの。。。

 

カメラの発展の歴史の中で

ほんの一瞬輝いて、すぐに主役の座を降りた

不遇のシステムと言えるでしょう^^