新蕎麦の季節が近づいたので、
数年前の記事ですが、お知らせ兼ねて再投稿します。
それは、「マチトソラ芸術祭」を鑑賞するために、
東祖谷山まで行った時の話です。
「ここまで来たら、祖谷そばを食べたいな」と・・・・
ポツリとこぼした独り言を、
学芸員のように、丁寧に説明してくれていた
現地のおじさん通称ムネさん(仮名)が拾ってくれて、
ここを教えてくれたんです。
カレンダーの裏に描いてくれた地図が、
無駄のない洗練されたもので、アートしてる。
ムネさんは、やはり只者ではなさそうだ^^
ウチのポンコツナビよりずっとわかりやすい。
しかもムネさん、電話して予約までしてくれた^^
地図を頼りに車を走らせると、
迷うことなく、蕎麦屋に到着しました。
到着して、駐車場に車を入れながらふと見ると、
店の看板には、「古式そば打ち体験塾」と書かれています。
急ですが、体験って出来るんですか?
と、塾長の麗子さん(仮名)に聞くと、
はいはい、出来ますよ!って、
そりゃあ、体験しないわけには参りますまい。
水回しから始まるのかと思いきや、
エプロンと三角巾を着けるところから始まりました。
つまり、手ぶらで行っても
コスチュームはちゃんと準備してくれています。
さて、いよいよ水回しかなと思いきや・・・・
なんと!石臼で蕎麦を挽くことからスタートです。
蕎麦を、穴に少しづつ落とし込みながら、
石臼を、ゴリゴリと回します。
これが、結構な重さです。
麗子さんと向かい合わせに座って、息を合わせて回します。
まあ、この重さをちょっと味わって、
次のステージへ行くのかとおもいきや、
しっかり、ヘトヘトになるくらい回しますよ。
でも大丈夫。麗子さんがこの地に伝わる
粉ひき唄を歌ってくれます^^
唄に合わせて、粉を挽き終える頃には
きっとあなたも歌詞を覚えてしまうでしょう。
そのくらい頑張ったら、粉をフルイにかけます。
そば粉とそば殻に綺麗に別れます。
麗子さんが、上手に挽けたとやたら褒めてくれるので
疲れはすっ飛びますよ^^
さていよいよ、水回し。。。
少しづつ水を足しながら混ぜていきます。
粉の重量の、約半分の水を加えるそうですが、
季節や気温、粉の出来などで若干調整するそうです。
団子ができると、次は伸ばしです。
うどんのように寝かすという工程が無いので
話が早いですね。
十分に打ち粉をしながら
麺棒で、均等に伸ばしていきます。
伸ばしが終わったら、折りたたんで切ります。
押切と言って、前後に刃を動かさず、
押して切る要領。
少々の不揃いは、それも味わいというもの。
サクサクと切っていきます。
さて次は湯がきです。
グラグラの鍋に放り込んだら、湧き上がるのを待つ。
湧き上がったら、差し水をして落ち着かせる。
落ち着いたら、また湧き上がるのを待つ。
これを3回繰り返したら湯がきはOK。
流水にさらして、ぬめりを取ります。
水を変えながら、しっかり冷やして、
ぬめりが取れたら、ざるに上げて出来上がり。
ここから先は、麗子さんが料理してくれます。
そば打ち体験には、このお料理がセットになっています。
料理の内容は、季節によって、また収穫によって
いろいろ変わるそうですよ。
こちらは、里芋と田舎豆腐の田楽。
こちらは、山の幸の天ぷら。
祖谷名物ちぎり蒟蒻の唐揚げも。
あと、写真に載ってないですが麦飯が付いてました。
普段はおにぎりが付くそうです。
そしてもちろん、打ちたてのマイ蕎麦。
麗子さん特製の、煮干しと昆布がベースのスープ。
自分で打った贔屓目を差し引いても、
本当に、美味しく、ついついニヤけてしまいました。
来月になったら新そばの収穫が始まるそうです。
是非、もう一度友人誘ってツアー組みたいなぁと、
今、考え中なんですよ^^